がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

木の俣地蔵

行楽の秋ですね。ツマの母ちゃんとうちの娘と俺で、那須に紅葉を観に行ったよ。

沼ッ原に行く予定だったのだが、寄り道して深山ダムに行く途中にある「木の俣地蔵」に行った。

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木の俣地蔵は、伝説によると、前九年の役に阿部貞任がこの地に陣を置き、主本尊である地蔵尊を桂の木に置いて戦に出たため、源頼義(よりよし)との一戦に敗退したと伝えられる。また木の俣地蔵を題材にした民話には、会津の農民がこの本尊をみつけ、密かに持ち去ったが、毎夜本尊が「きのまたこいし、きのまたこいし」と泣くので、天罰を恐れてもとの場所に戻した、というものがある。

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こちらがその桂の木。栃木の銘木100選に選ばれている。根元からもじゃもじゃと密集して生えている枝が、いかにも神木っぽい。

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裏側、地蔵が祀られているウロのほう。腐食防止のためか、樹脂が詰められている。木の袂に苔むした地蔵。戦前は霊験あらたかな子育て地蔵尊として多くの参詣人を集め、遠く会津地方にも及んだ。会津方面から木の俣地蔵に来るとなると、やはり大峠越えか。三斗小屋宿手前の道標から深山湖に出るルートは昔からあったそうだ。会津中街道のルート選定の際に、木の俣地蔵から塩沢(板室温泉)に出るルートではなくて、麦飯坂から沼ッ原に出て、沢名川と平行して山を下ってくるルートが選ばれたのは、那珂川の渓谷(現:深山湖)を降りて、また登るルートは、麦飯坂ルートよりも大変だからなんだろうな。

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周囲7mの大木、木の俣の桂の木は見る価値あるかも。あまりひと気がないので、明るいうちに来たい場所だ。
木の俣地蔵のあたりは針葉樹帯だったので紅葉してないけど、道すがらは結構イイ感じの景色が見られた。

(参考資料:現地案内板)