弥陀ヶ原@茶臼岳
なんやかんやで辿り着けなかった茶臼岳南斜面の弥陀ヶ原を観て来た。
弥陀ヶ原は、那須岳周辺を霊場とする高湯山信仰の拝所のひとつ。那須湯本温泉神社を入口とする高湯山側の拝所で、ヨシヤジから一の城戸の不動岩を経て、茶臼岳南東側の尾根上の平地、弥陀ヶ原に上ってくる。その中央には24体ほどの石仏群が御宝前を目指して登ってくる行者たちを見守るように鎮座している。
高湯山信仰は高湯山(御宝前)、月山(茶臼岳)、毘沙門岳(朝日岳)の三山一帯を霊場とする。地名や拝所名からも出羽三山信仰の影響が多くみられる。創垂可継に観音寺の祖、大光院が元禄15年にこの地へ建立した弥陀の石像の話が出てくる。この阿弥陀像が地名の由来か。現存する石碑に阿弥陀像が一基あるが、これがその石像なのかは不明である。
多くは江戸時代に建立されたもので女性や子供のものと思われる墓碑も含まれる。かつてはあちこちに墓標が散在していたそうで、弥陀ヶ原は死者を弔う場所であったため拝所となったという。現在は塔碑を一箇所に集めてある。
嘉永7年建立の高湯山碑
文化4年建立 高湯山権現三十三度参 施主 野州芦野 鈴木七左衛門
このさき行人道はいったん不動沢に降り、沢を上がるようにして茶臼岳の頂上へ向かう。
野州那須温泉由来記(Google play 無料)
高湯山開基の事