那須塩原市金沢の箒川渓谷にある大黒岩に行ってきた。場所は堰場橋の2キロほど上流。右岸に沿っている塩原ダム工事用道路を行く。
トンネルを出たところ、崖沿いのガードレールに「大黒岩」の表示板がある。大黒岩とは、箒川に突き出す巨大な岩なのだが、この塊が全て化石床(かせきしょう)になっている。化石床は、海水の流れによって、当時の海岸近くの浅い海底に貝殻が運ばれてきて集積され出来たと考えられている。
奥の大岩が大黒岩化石床。絶壁の露頭のそこかしこに貝の化石がみられる。大黒岩化石床は旧塩原町により天然記念物に指定されている。くれぐれも観察に留めるように。
河原にある大きな岩塊、近寄ってみるとやはり貝の化石がびっしり。これらの化石を含む鹿股沢層は、貝の種類などから中新世(約2300万年前から約500万年前)の浅海性の堆積物であるとされている。