先日、古本屋で万人風呂霞上館で販売してたと思われる絵葉書セットを入手した。
彩色した天然色バージョンの絵はがきよりも、白黒のままのほうが細かい部分まで確認できる。
専用道路見晴臺ヨリ畑下戸門前古町ノ遠望
現在の畑下付近
専用道路とは、以前記事にした遊園橋を渡って万人風呂霞上館に向かう遊園道のこと。
通った際途中に見晴台があった記憶はないのだが、この写真には現在青葉通りが通っている箒川右岸斜面にかつてあったという棚田がはっきりと写っている!結構な規模の棚田だったんだ。
初見じゃない?着色もので持ってたかな、これ。草木の茂りが違うけど同じ場所からの撮影だね。
現在の青葉通りからの園道入口
名称としての唯一の名残 万人風呂配水池
■袖ヶ澤温泉 須巻より三町程、鹽の湯への途中に位する、塩原遊園地株式會社の經営に係り地域一萬八千坪を各種の事業に使つて一日の清遊に適する様萬般の設備が出来て居る、貸船、大弓、玉突、釣り堀、水泳、貸し別荘、料理等は主要な營業で、特に萬人風呂と云ふ、六間に七間(四十二坪)の浴槽とを設けて遊覧客の遊浴に便し大に其名を轟かして居る、泉質に鹽類、含鐵、硫黄の三鑛泉があり、大正八年からの着手だが漸く完全の域に近づきて鹽原第一の名所に数えられる様になつた、鹽釜と畑下戸の中間より新道を開鑿して自動車の往復に差支へ無い。
塩原温泉案内(1922)
■袖ヶ澤温泉は須巻から塩の湯へ途中だが、道は別に塩釜と畑下の中間から、新道が通じて而も自動車が通る。塩原遊園地株式会社の経営で地域一萬八千坪とやら、ひろびろとしてゐて而も日帰り遊覧者向きの設備が萬般整つてをる、即ち料理を主として貸船、釣り船、玉突、大弓、それから「萬人風呂」といふ六間に七間(四十二坪)の大浴槽、その中にはボートなどが浮かべてあつて自由に遊泳ができる。今は塩原第一の名物に数へられている。
一泊旅行土曜から日曜(1919) 松川二郎
袖ノ澤温泉 霞上館全景(其一)
袖ノ澤万人風呂 霞上館全景(其二)
袖ノ澤万人風呂 霞上館全景(其三)
この建物が霞上館のウリの万人風呂。さすがにマンは誇張だから。
霞上館 別館客室
霞上館 演藝場眞景
室内の様子の写真は初めて見た。あとは案内の刷りものとかあればおもしろいな。引き続き探してみよう。