交通事故で重傷が伝えられていた若松孝二監督が亡くなった。76歳だった。
学生時代大いにハマり、大井武蔵野館などで作品を観まくる。「胎児が密猟する時」「天使の恍惚」「聖母観音大菩薩」・・。学生運動の頃の若者を熱狂させたという時代感への興味が半分、反体制な視点から描く「怒り」に満ちた作風が、遅い思春期の俺の気分に合っていたのは確かだ。
Yosuke Yamashita Trio 山下 洋輔 - Tenshi no Kokotsu 天使の恍惚 (1972) [FULL ALBUM]
ソニックユースのジム・オルークも憧れた当時の若松映画のサウンドトラック。自ら売り込んで「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」「海燕ホテル・ブルー」で音楽を担当している。
勢い衰えず作品を発表し続ける若松監督がこんなあっけなく逝ってしまうなんて。「我に撃つ用意あり」以降、最近の作品は全く観ていなかった。しばらく後追い鑑賞会で追悼したい。ご冥福をお祈りします。