湯津上の義父の実家の餅つきに参加してきた。うちの父の実家も農家なので、小さい頃に餅つきを見に行った記憶がある。そちらにはちっとも手伝いに行かないのに、今回は義母に誘われたので、子供たちを連れて軽い気持ちで出かけていった。当然ポサッと観ている訳にはいかないので、何度か杵を振るった。今月頭にちょうど腰をやってしまい、実際に俺が杵を振るったのは50回くらいで、ほとんど役には立たなかったのだが。
去年初めてここの豆餅をもらって食べたのだが、とても個性的なものだった。豆餅といえば青海苔の緑がかった色をしているものだが、ここの豆餅は赤い。辛い。そして甘いのだ。唐辛子と砂糖の異様な組み合わせは、慣れると結構クセになるものだった。今回はその豆餅の作り方をレポートしたい。
まずはせいろでピーナッツ入りのもち米を蒸し揚げます。ひっくり返して臼に開けます。
黒ごま・白ごまを入れます。香ばしさがプラスされます。この臼はじいちゃんが探してきた桧を職人が仕上げたもの。そういえば絵都蘭樹の前に杵と臼を作っている工房があったね。
結構多めに砂糖を入れます。さらに一掴みくらい塩を振ります。
青海苔をドバーっと入れます。
七味を結構な量入れます。去年は一味とうがらしだったので、とてつもなく辛く、印象深い辛さとなったようです。
しゃもじでまぜます。ちょっと味見しましたが、かなり甘味が強く、後から辛味がじわじわと追いかけてくる感じです。
ある程度までぐりっぐりっとこねます。いきなりついても、御飯粒が飛び散ってしまいます。砂糖がかなり入っているので水分を吸ってしまい、なかなか粘りが出てきません。
そしてつき上がり。豆餅は白餅と違い、完全についてしまわずにちょっと御飯粒を残すぐらいにします。これを「ハンゴロシ」にすると云うそう。
餅をある程度の量に分け、団扇であおいで表面の水分を飛ばします。餅を成形するのに手につかないようにするためです。北海道出身の義母の実家では、雪の上に置いて、急激に外側を冷ましたそうです。
サンショウウオの行進のよう。奥のやつがトウガラシ多め。
おじさんに、この辺りではトウガラシ入りの豆餅はポピュラーなんですか?と聞いたら、「いや、俺がうまいかな、と思って始めたんだ」だって。なんだ、風習としてこういう餅が在るのかと思ったよ!