がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

丁子紋の件

丁子の家紋。その見た目からずっと丁子って大根のことなのかと思っていたが、ちゃんと調べたら香辛料のクローブのことだった。

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「紋典」(S29)より

クローブと言えばガラム。パチパチと音を立てて燃焼する、バニラにも似た刺激的なかほり。クローブ油で香りをつけたタバコをクレティックという。俺にも一本くれティック。

丁子は薬種屋、あるいは染め物屋などが家紋、屋号に使用した。芦野の鰻店「丁子屋」はもともと旅籠らしいが、屋号の由来が気になる。「恵比寿屋」などのように縁起物の丁子を屋号にする、なんてこともあるのだろうか。
大根と間違えたデザインのモチーフはクローブのつぼみで、がくの付きのつぼみが釘のようで(?)、中国で「釘」と同義の「丁」の字を使って「丁香」「丁子」の名があてられたという。踊るマンドラゴラか、はたまた三枚舌の火の玉小僧か。

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クローブ(丁子)
クローブ大航海時代、コショウ、ナツメグとともにスパイス貿易の代表的な商品として流通した。丁子油、香料、染料、漢方薬として薬種屋が取り扱っていた。舶来物で珍重され、図柄の「宝尽くし」のモチーフにもなっている。このデザインも実際の丁子とは似ても似付かぬものだ。