この記事をUPした頃は、江戸期尾頭道ルートと明治の尾頭新道ルートの関係を理解しておらず、本文は修正しましたが、コメント欄はそのままにしてありますのでご了承ください。
[2009.12.01修正]
尾頭峠に向かう前に小滝の明治尾頭新道入口をちょっと下見。小滝の旅館「和楽遊苑」のご主人は、以前今尾頭道を地元猟師の方の案内で妙雲寺前住職、君島先生とともに探索されているそうだ。尾頭の道に関しても造詣が深い。仏沢まで行って帰ってきた。小滝側の道はまた今度。
尾頭トンネル三依側駐車場に車を止めて、二十七曲がりを上がる。道路沿いの気温表示は6度。たまに吹っかけがちらついている。
尾頭峠に到着。裏手の斜面に雪渓が残っている。山菜も期待したが、峠付近の春はまだまだ浅い。
小滝側からの切通し。今回の探索はここがスタート地点だ。来た道を少し戻ると右に分岐する道がある。これが地図に書かれた「旧道会津街道」で、尾頭新道として新たに開削したものだ。先ほど上がってきた二十七曲がり「古道三依道」と書かれたルートは中世から江戸期に使われた道で、三依側からだと熊野堂から沢沿いを遡り、尾頭トンネル入口から二十七曲がり(九十九折?)を上がって尾頭峠に至る。
では尾頭新道尾頭ルートを探索する。
覆った箇所もあるが、道幅も広く非常に歩きやすい。しばらく古道三依道の上方を平行して進み、次第に右にカーブしていく。ずっとこんな道ならウォーキングに最適なコースなのだが・・。
杉の植樹帯を過ぎると次第に法面が岩盤の箇所が増えてくる。落石が多くみられ路肩が土砂で覆われている部分も何箇所かあった。
路肩上斜面の大木が根こそぎのしかかり道を塞ぐ土砂崩れ地帯。
もうあちこちこんな状況。とてもハイキングコースにはオススメできない。路肩脇の法面に石積みがある箇所が出てきた。
今回の探索には、矢板の郷土史家であり登山経験の豊富な、はくせきさんが同行してくれた。今回のメチャクチャにガレてしまった廃道を果敢に進むことが出来、また冷静に撤退できたのも、氏の判断のおかげだった。
「へつり」の連続。馬っ転げは数知れず。少なくとも人力車や荷車が通れる設計のはずだけど。
向かいの山裾にスノーシェイドが見える。かつてはこんな過酷な崖沿いの道を遠回りしなければいけなかったんだ。
雪渓残るダイクラ沢で休憩。今回の工程で3箇所水のある沢を渡った。
その先で見事な石積みが残っていた!材料は近くの岩場で集められるにしても、かなりの労力。
道幅は1mくらい。ほんとうに荷馬車や人力車も通ったのか?すれ違えないよ。