つづき。
牛が首から無間地獄方面にちょっと降りた処に、三斗小屋方面への分岐がある。
眼下に見える砂場みたいな処が姥ヶ平。
シャクナゲやドウダン、ハイマツで覆われている。秋は紅葉がとてもキレイな場所だ。
部分的に雪に覆われた箇所も。
姥ヶ平に到着。この部分だけ白っぽい砂礫が露出している。
姥ヶ平から茶臼嶽を振り返る。かっこええ。
ドウダンのブッシュを抜けると、そこには石仏が建っていてびっくりする。仏というよりおサルかバアチャンの石像。
正式には「奪衣婆(だつえばぁ)像」という。姥ヶ平の地名の由来はこの像に由来する。奪衣婆とは、三途の川の渡し賃、六文銭を持たずにやってきた亡者の衣服をかわりに奪うばっぱのこと。そんな悪キャラなのに信仰の対象になっていたというが。
せっかくここまで来たので、もうちょっと進んでみる。ドウダンのブッシュを抜けていく。姥ヶ平方面に降りてくるハイカーはおらず、辺りはしんと静まり返っている。黒羽・館林藩の斥候が急に飛び出してきそうでドキドキだ。はっ、梵天岩の上に見張りの会津藩兵が!などと妄想しつつ細い登山道を行く。沼ッ原・三斗小屋方面の分岐まで行って折り返す。2時には幼稚園に子供を迎えに行かねばならぬので。
さっきからずっと上空を何度もヘリが旋回している。遭難者が出たわけではなく、山開きのシーズンに備えて訓練をしているようだ。急いで山を降りて帰路についた。
庶民に愛された地獄信仰の謎 小野小町は奪衣婆になったのか (講談社+α新書)
- 作者: 中野純
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/10/21
- メディア: 新書
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