がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

くるまやとあじ平の件

外メシ。「あじ平」。

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経塚稲荷神社十字路近くに「くるまや」というラーメン屋があったのを覚えているだろうか?今中古ゴルフ用品店になっている元GSの居抜きの辺りにあった店だ。

かつて我が家ではラーメンを食べに行こう、といえば「くるまや大田原店」だった。このへんで札幌ラーメンといえば「どさん子」か「くるまや」、という時代があった。ラーメン戦国時代の黎明期、札幌ラーメンブームの立役者がこの二つのチェーンだったのだろう。ラーメン専門店自体があまり存在しない頃の話だ。もちろん、地元阿Qや華泉などの中華料理屋や食堂のメニューにも味噌ラーメンはあった。しかし、くるまやの味噌ラーメンはそれらとはまったく違う、ホンモノの味だった。・・もちろん当時、本場の札幌ラーメンなど食べたことはないので、あくまでオレ基準の「ホンモノ」なのだが。俺同様くるまやの味を原体験として育った輩は多く、同年代とラーメンの話になると、くるまやがいかにうまかったかを熱く語り合うこともしばしばだ。

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くるまや大田原店は、数十m離れた元正美堂の前に移動する。近くの高校に通っていた俺は、よく昼飯を食べに通っていた。カウンター下に置いてある油まみれの少年誌を、号数順に読破した日々が懐かしい。屋号もいつしか「あじ平」になっていた。しばらくして近年店舗を移転、現在の西三島の店舗である。話好きなおばちゃんと手作りのラー油はなくなってしまったが、あの味はそのままだ。

栄華を極めた「くるまや」チェーンは、栄枯盛衰、’97年に会社更生法を申請する。ここをみると現在もあるくるまやチェーンは、パテントを引き継いだ別会社のようだ。
今日はどこのラーメン屋に行こうか?と、家族であちこちと新しく出来たラーメン屋に出かけている。あじ平、とつぶやいてみるが、皆聞こえないふりをする。またひとりで、ふらりと食べにいけばいいさ。