がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

朝日座@福島県南相馬市

本宮映画劇場を訪れたからには いつかは南相馬の朝日座にも行かねば、とずっと思いを馳せていたんだが ついに好機が到来した!ツマのライブの付き添いで福島行きが決まったのだ。会場はいわき市だったんだが、強引に南相馬行きをねじこんでみた、って南相馬ってすごく北なわけだが。

二本松から飯館村を通って南相馬市へ。道中 田畑だったと思われる場所に一面うず高く積まれたフレコンバックの光景。 何事もなかったようにまた動き出した世の中が疎ましい。今にも降り出しそうな空ではあるが無事到着。

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駅通りから入った東一番町通り。この裏道から奥まったところに朝日座は今もある。隣にはあさひ食堂。

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1923年(T12)7月2日、関東大震災の2か月前に芝居小屋兼常設活動写真小屋の「旭座」が落成。運営は地元旦那衆12名により結成された「旭座組合」。旭座では、地方まわりの芝居の上演や弁士が活躍する無声映画が上映された。

1951年か52年(S26-27)戦後の映画全盛期に「朝日座」と改名、常設映画館としての新たな歴史の幕が上がった。昭和30年代には升席を椅子席に、桟敷を壁で塞ぎホールの空間をつくるなど、数年かけて本格的な映画館として装いを新たにした。当時は立ち見が出るほどの賑わいだった。いくつかの時代を経て朝日座は変わらず多くの人々が心躍らせる娯楽の殿堂として活躍を続けた。

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テレビやレンタルビデオの普及により観客数が減少、1991年(H3)9月、「シザーハンズ」「ホームアローン」の上映を最後に惜しまれつつも常設映画館としての約70年間の歴史を静かに幕を下ろした。閉館後、他の興行主による年数回のアニメ映画の上映会は行われてたが、2008年(H20)3月には「朝日座を楽しむ会」が発足。朝日座の存在と、映画上映や寄席などの活動を楽しむことによって、朝日座が将来に残り地域に活かされていくことにつなげようと日々活動を続けている。

東日本大震災後の2013年3月、福島県助成金と多くの支援者の方からの寄付金、そして創設当初の工事請負人と同じ関場建設㈱の協力で雨漏りしていた屋根を修理。そして朝日座の魅力を将来につなぎ、地域へ活かしていくために建物調査を行い、2014年4月25日、91歳の朝日座は相双地区第一号の「国登録有形文化財」となった。文化財となった今でも、娯楽の拠点として地域で活躍し続けている。
(朝日座資料より編集)

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来訪時、文化庁の調査の方が来ているとかで スタッフの方がおられて建物の中まで見ることができた。本宮映画劇場の時といい、ほんとに俺はラッキー。「楽しむ会」のスタッフの方が劇場の中を案内してくれることに。

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お茶呑み場と化してますがロビー。

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いろいろ準備中でかなり雑然としてした。

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そしてホールへ。平成3年まで常設館として、その後も定期的に使われておりとてもきれいだ。

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二階の映写窓から。左右に二階桟敷を塞いだ跡。

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そうそう、俺の町の映画館の椅子もこんな感じだった。

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南相馬の娯楽の殿堂。

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銀幕の裏側の物置部分を案内してくれる。

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その奥の壁紙にこの劇場で演じた旅芸人の落書きが。

芸人よ尋ね来る
驚くな
寒空に
荒れ果てて炭もなく
かぜこそ引くなん
廻る芸人

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次は二階の映写室を案内 階段脇の電話室。

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映写機が2台と中央はスポット用の照明。

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壁に耳あり障子にメアリー。

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剥がれ落ちた壁紙に昔の告知ポスターが。

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二階の桟敷席の跡 ここで飲食を楽しみながら芝居や活劇を鑑賞した。

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ベニヤで塞がれた隙間から眺める舞台。よっ待ってましたっ!!

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寒い季節は貸し火鉢にあたりながら 連れのお方はどちらのお姐さん?

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映写機脇の雑然とした棚

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当時のハンコ

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木戸銭箱

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時には成人映画も上映してたんですなあ。

南相馬の皆さんの思い出の一杯詰まった場所、朝日座。塞いである桟敷席まで見せて頂いて最高のひとときだった。このあと常磐道を南下していわき市に向かうのだった。

朝日座
福島県南相馬市市原町区大町1丁目

 

 

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