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がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

茶臼岳の拝所

民俗・行事・風習 白湯山・高湯山信仰 那須修験昇龍講

前にも何度か載せたが、黒羽藩の「創垂可継」より那須高湯山大権現の拝所についての記述。

   拝処

弥陀ヶ原 ○月山八竜  ○薬師岳 ○月山ないき

天狗岩屋 ○男釜 ○女釜 ○五智如来

   毘沙門ヶ岳

如来岳 ○胎内くぐり ○役行者 ○毘沙門

三面大黒 ○朝日岳 ○姥月光 ○梵天

大権現宝前 ○三宝荒神

   御沢

八万四千仏 ○胎内くぐり弁財天 ○天照大神長命水

両部の滝 ○庚申 ○補陀落三社

御観仏 ○御供蔵

荒沢不動

  以上弐拾八ヶ所

茶臼岳卯辰向 毘沙門岳 南向

奥院宝前 卯辰向 御沢流辰巳向

 

月山=茶臼岳、毘沙門ヶ岳=朝日岳


開山祭のあと、那須修験道の皆さんの祈祷をちょっと見学。上記の拝所とは異なるようだが、当時の雰囲気を感じることができた。
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茶臼岳山頂の岩塊脇の割れ目に小さな不動明王の石像と御札が祀ってある。ここの拝所をなんと言っていたか。茶臼岳は白湯山/高湯山信仰では「月山」と呼ぶ。

黒羽藩の「創垂可継」より那須高湯山大権現の拝所についての記述によると、茶臼岳付近の拝所は弥陀ヶ原、月山八竜、薬師岳、月山ないき、天狗岩屋、男釜、女釜、五智如 とある。

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一行は御釜を時計回りにまわり、茶臼岳頂上からみて北にある岩塊の上に移動した。那須修験道の方々はこの拝所を「ノゾキ」と呼んでいた。前述の拝所一覧にはみられない名称だ。

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修験道の本をみると、断崖絶壁から身を乗り出したり、あるいは逆さ吊りになって奈落を見下ろし恐怖を味わうことで、今までの罪を懺悔する行を「ノゾキ」と呼んでいる。各地の信仰の山には「ノゾキ」と呼ばれる場所がある。

「ノゾキ」といえば三斗小屋宿跡の案内看板にも描かれている会津中街道沿いの地名、ナカドウ、オハルキッパ、ノゾキ、(沼ッ原)、ジロヘキャツブシ、バクハンザカを思い出す。これは「那須山麓の民俗」という本に出てくるもので、昭和44・45年に百村・板室地区の民俗調査を行った際に地元の話者から伺ったものらしい。沼ッ原から板室まで歩いたけど、沼ッ原手前で断崖になってる場所なんてないんだよな。林道拓いたときになくなったのか?

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「ノゾキ」からの眺め

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「ノゾキ」の岩塊から東へ120mほど行ったところに次の拝所がある。大きな岩塊に亀裂が入りトンネルになっている。「胎内くぐり」だ。かつての白湯山/高湯山信仰には毘沙門ヶ岳=朝日岳に「胎内くぐり」御沢にも「胎内くぐり弁財天」という拝所があった。朝日岳の「胎内くぐり」は崩落してしまい今は存在しない。

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岩の空洞をくぐり抜け出生を追体験する。穢れていない清らかな姿に生まれ変わることができる。



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