伊王野の補陀洛山正福寺の柴燈護摩供火渡り祭に行ってきた。事前に開始時間を確認していたんだけど、いつものクセで黒刑通りを通ったら大渋滞、矯正展の日だった。なんとか開式に間に合った。
伊王野小の渡り廊下が交差する参道
正福寺は伊王野にある真言宗智山派のお寺。今年で開創1200年を迎える記念の柴燈護摩供とのこと。約1200年前というと弘仁年間(大同のつぎの年号)になる。伊王野氏が現在の伊王野小学校の場所に伊王野館を築いて居住したのが正治-元久年間(1195-1205)、正福寺の裏山の霞岡に山城を作ったのが長享元年(1487)とのこと。伊王野氏がこの地に築城する前からあるお寺なのだ。しかし伊王野氏は自ら伊王山専称寺(時宗)を創建、墳墓もこちらにある。そして後代の新墳墓は長源寺(曹洞宗)にある。当時の正福寺は檀家寺というより修行メインで祈祷とかで食べていた寺だったってことだろうか。Googleマップでも専称寺、長源寺は載ってるのに正福寺は載ってないんだよな。もちろん検索すればマークされるんだけど。ちゃんとしてくれ。
雲ひとつない快晴、正福寺裏手の馬頭観音堂前広場での開催。
義経が平家追討で鎌倉に向かう際に愛馬太夫黒が足を痛めて、里人の勧めでこの馬頭観音に祈願、無事治癒したという伝説がある。七日七夜祈願したのがこの場所だそうだ。義経は里人に馬頭観音のお堂を建てよと礼の金子を与えた。
里人は餅をついて出立を祝い、この餅つき唄が今に伝承され、馬頭観音の開帳の折りに唄われている。
今回も保存会の方が餅つき唄を披露していた。肝心のお餅は食べ損なった。
JAの臨時駐車場には数台しか停まっていなかったので、人手はそれほどでもないのかと思ってきてみたが、なかなかの盛況。
空の青、紅葉の赤と黄、柴の緑。山裾の大護摩供、いい。
山伏問答
法斧の儀
法弓の儀
祈願文披露
点火