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古絵葉書と地形図で見る金丸原演習場

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那須与一伝承館に企画展「古絵葉書と地形図で見る金丸原演習場.」を観に行く。明治43年(1910)、旧陸軍第14師団の演習地として設置された金丸原演習場は、併設された金丸原飛行場とともに終戦まで存在した。丘陵や台地など変化に富んだ地形の総面積1千ヘクタールに及ぶ広大な演習場で、その中を関街道ルートである法師峠が通っている。

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訓練や廠舎内での生活の様子が写された、当時の演習場の様子を紹介した絵はがきが多数展示されていた。当時の様子については北那須郷土史研究会の名著「那須の太平洋戦争」に詳しい。特に金丸原飛行場、金丸原廠舎の遺構に関しては以前から興味があった。その章を担当した矢板さんより私家版の「金丸原飛行場」を頂く機会があり、いつかはじっくり探訪せねば、と思っているうちに、あれよあれよという間に大学キャンパスは拡張され、さらに旧道を拡幅した新バイパスが出来てしまった。

また当時の演習地部分を拡大した地形図が数種類展示されていた。訓練や演習で使用されたもの、士官学校の測量実習で使われたものなど。宇都宮の東北印刷が発行した1万分1地形図「金丸原付近地図」には、地元の方が呼んでいた地域の名称、例えば現在ゴルフコースになっている金子山のいくつかのピークや、窪地の名称が記載されている。これらは黒羽町史の関街道周辺の解説に出てくるもので、位置関係などの理解に役にたった。 このほか、那須神社に寄進された飛行機のプロペラの展示や演習場の境界石柱、金丸廠舎を案内する道標の存在についても触れていた。(北金丸古町の道標七軒町庚申塔道標

6月11日に企画展関連の講演会とシンポジウムがあるという。特に法師峠についての講演があるので行ってみたいが、さて。

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金丸原飛行場跡 - がりつうしん