がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

那珂川の漁撈用具展

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県立博物館に来た。中央公園なんて何時以来だろう。

企画展「那珂川の漁撈用具~人と魚の知恵くらべ~」を観てきた。
会津歴史民俗資料館の田島町民具研の本で習俗の比較に興味を持って以来、この手の企画には足を運ぶ。

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正直、期待が大きすぎた感はある。マタギ習俗も混在している沢沿いの漁撈習俗と大きな河川では違うなあ。
会津の本では川干しとかドクモミ(辛皮)流しとか、現代では禁止になってる漁法にも触れていた。効率を求める漁撈だし法で禁止される前はビリとかドッツンとかもあったと思うんだけど。昭和50年にまとめた「下野の漁撈習俗」の報告書も確認してみよう。

今回知った那珂川流域の変わった漁をいくつか。

「ジャッカボッカ漁」
すだれで作ったでかいタモ網で行う漁。ジャッカボッカと呼ばれる棒で川底を叩いて音を立て、魚を三角のタモ網に追い込んですくう。
会津では手網漁とかフンゴミ網漁とかいう。追い出すための棒はガチャ棒と言っていた。

「チリンチリン漁」
川底に張ったミャクイトに鈴をつけておいて、サケが糸に触れると鈴が鳴るようにしておく。鳴ったらすぐに網を流してサケを追い込む。チリンチリンで
チュートリアルのネタを思い出してた。

「ヨツデアミ漁」
竹を十字に組んで、縦横2間半ほどの網の四方にくくりつけたものを竿で吊す。これを川底に仕掛けておいて魚が入った所を引き上げる。台風の後など水量が多くなったときにサケやアユなどを捕る。これはちょっとみたことない。

湯津上のじーちゃんが投網を打つ人だったのだが、元気なうちに連れて行ってもらえばよかった。亡くなる間際にカジカが食べたいって言ったんだ。那珂川で育った男らしいよね。