がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

戦時中のタバコのみの話

タバコがないつらさはタバコのみでないとわからない。

戦時中、タバコは配給制で、朝7時からタバコ屋で一斉に売り出されるため、早朝から店前に行列が出来たという。
その頃流行った替え唄

「金鵄(きんし)」輝く十五銭
はえある「光」三十銭
「鵬翼(ほうよく)」高い五十銭
紀元は二千六百年

当時英語は敵性語なので「ゴールデンバット」は「金鵄」という名前になっていた。
さらに戦争は激しくなり配給は一日6本から3本、2本・・。巻きタバコの流通が少なくなり、「みのり」という刻みタバコが多くなった。刻みを巻く紙も流通していたが、不足すると手近にある紙、コンサイス辞典のインディアンペーパーが具合良かった。敵性言語で学習禁止になり英和辞典は不要になったからだ。

ヤミでも刻みタバコさえ手に入らなくなり、しょうがなしにその辺の葉っぱを試してみる。同じナス科の茄子の葉、ジャガイモ、イタドリ、梅、椿、山ごぼう、柿の葉、とうもろこしの毛、すっかしの葉など。皆色々工夫して、干して刻んで吸ってみた。いがらっぽい煙が出るだけでそれだけではどれもうまくない。配給品の刻みに混ぜたりしてカサを増やしたりした。甘柿の葉の干したのが案外うまかったとのこと。