がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

雲照寺の参道

残暑厳しい日が続いていますが、いかがお過ごしですか?
僕は今日もその辺をふらふらしております。
今回は僕のお気に入りの場所、雲照寺の南の参道を紹介します。

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第二農場の脇にある石碑

烏ヶ森の東、那須開墾社第二農場跡の脇にある畦道の入口に、「弘法大師」と刻まれた石碑が建っている。雲照寺は真言宗だからか?建立はM20年なので、雲照寺が出来た時に建てたもののようだ。「雲照寺まで○間」とかだったらもっといいのにね。まっすぐに伸びる畦道を進んでみよう。

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那須開墾社第二農場の事務所は藁葺き屋根の建物だった。僕が小学5,6年の頃に倒壊寸前の建物の周りを探検に来たことがあった。敷地の周りには風除けの土手と防風林があって、鬱蒼とした藪の中に建物は建っていた。当時の自治体が、なぜ那須開墾社の建物を保存しようとせずに朽ち果てさせてしまったのかはわからない。郷土資料館として保存をしていた三島農場事務所の建物は、「ドーハの悲劇」のその日、何者かによって放火され今は残っていない。

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かつての那須開墾社第二農場事務所

さらに進み、民家の防風林のトンネルを抜けると、参道の両側に標柱が建っている。いわゆる結界柱で、「諸悪莫作十善奉行」「為善生天為悪入渕(善を為せば天に生まれる、悪をなさば渕に入る)」と釈雲照和尚の文字が刻まれている。

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ここからが本格的な参道だ。山門まで700mの杉並木が続く。これだけ長い並木道はこの辺にはちょっとないだろう。木陰を吹き抜ける風が心地いい。この並木にハンモックを掛けて昼寝をしたいなあ。

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印南丈作・矢板武もこの道を通ったことだろう。この参道、車で入ろうと思えば入れるんだけど、できれば歩きか、自転車で散策してほしい。車で砂埃を巻き上げて通る道ではないよな。

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雲照寺は、那須開墾社の入植事業の都市計画で作られた寺で、真言宗東寺派、開創は明治20年(1887)。今の場所に建てる決め手となった、樹齢500年以上といわれた大松は、10年ほど前に枯れてしまった。雲照寺をとりまく森には、西国三十三箇所霊場を真似て、三十三体の石仏がある。