大洗へ海水浴に行った帰り、R293の花立トンネルを出てから、左折して伴睦峠を越えずに、真っ直ぐ県道234号で烏帽子掛峠を越えて栃木に入ってみよう、なんて話しになった、というか俺が行くと決めた。
最初のうちは二車線だったが、一車線、いつの間にやら一間幅。畦道か林道か。なかなかの旧道の趣き。いい石との出会いがありそうだ。対向車よ、来てくれるなよ。
二十三夜供養塔 建立時期未確認
まだ道際に民家がぽつぽつあるあたり、旧美和村小田野上郷の分岐点に二十三夜塔の道標があった。ヘンテコな形の自然石。「右 大なち 大うち の道 左 □□□山□(とりのこ山か?)」とある。
右へ行くとしばらくして烏帽子掛峠、県境となり旧馬頭町へ。峠には旅の安全を祈願する文久2年 (1862)建立の馬頭尊が建っていた。
馬頭觀世音 文久2年
峠の両側の大那地村と小田野村の人々が共同で建てた碑のようだ。道幅も狭く、うっそうとした山道で、今にも山賊が藪から飛び出してきそうだ。やがて旧馬頭町大那地地区の亭道地という集落に出る。すぐ近くのバス亭には「五輪場」とある。
亭道地丁字路から小田野方面
丁字路になっていて、県道232号線にぶつかる。左は鷲子山神社に行く道のようだが、車では途中までしか入れないようだ。八溝の集落から鷲子山を詣でる参道となった道か。
二十三夜供養塔 寛政9年
この丁字路に塔碑がいくつかあり、その中に寛政9年(1797)の二十三夜塔の道標がある。「右 とりのこ山 左 小田野 入檜沢」とある。
その後、大内を通ってR461へ出る。左折したが馬頭の街中には戻らずそのままR461を通って右折し、御前岩から大山田、須佐木に出て黒羽の市街に入った。これが国道?というような道もあったが、初めて通った道でとても新鮮だった。集落の様子もどこかなつかしく、地形図を見直してまた通ってみたいと思った。