がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

タカントーロー

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7月上旬はタカントーローの準備の最盛期だ。タカントーローとは高灯籠(たかとうろう)の栃木県北の方言で、お盆に初盆の家で立てる飾りである。青竹を十字に組み、てっぺんと横棒の端を杉の葉が挟み込まれた縄で結び、横棒に灯籠をぶらさげたものだ。今でも旧村では自分の家で用意しているところが多い。

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 縦棒に亡くなった年齢の十の位、横棒に一の位の歳のぶんだけ結び目(イボ結び)を結わえる。 タカントーローは先祖様が迷わずに帰ってこられるように庭先に高く立てる目印である。盆灯籠は全国的に行われている行事で、古くは鎌倉時代に記録が残っている。

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もともとは杉や松、サワラの木で作られたものだったようだが、この辺りでは青竹が用いられている。黒羽では多少形が違ったり、 塩原温泉街では7月に飾り始めたりと、地域ごとに風習が異なる。秋田の竿灯篭も高灯籠から派生したものだそうだ。