がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

太夫塚の淡島様


「太夫塚郷土誌」より

太夫塚6丁目、ヨークベニマル西那須野店の北西にぽっこりとした山がある、山というか丘か?
淡島山(あわしまやま)、標高265.7m。その頂上には小さな祠があり、以前は地域子供会の夏の恒例行事で、淡島山の頂上に肝試しに行ったものだ。今はその参道さえ鬱蒼とした木々に埋もれて入れないが、かつてはこの社、淡島神社が、大和製糸工場の女工や地域の女性の信仰を集めていた。女工たちは切り髪を上げたり、針箱を供えたりして参詣したという。3月3日の祭礼には甘酒がふるまわれるほど賑わった。
「太夫塚郷土誌」によれば、淡島神社は、明治41年(1908)に当時の地主であった大田原寺町の印南善平が、小作人の家内安全と農業の守護神として祀った、とある。淡島様は婦人病や女子の裁縫や芸事の上達に霊験あらたかな神様。農業の守護神に淡島様?当時そこに住んでいた人のお妾さんの病気平癒を祈願して建立された、という説もある。いまやその賑わいの面影もない参道入口の荒廃ぶりをみて、さみしく思うのは肝試しで半泣きになった俺だけか。