以前も観に来た金沢高阿津橋たもとのトリゴヤ。金沢地区のものだ。
ここのトリゴヤは四角錐に組んだ竹の周りに稲藁の束で壁を作り、その上に笹の葉を飾るもの。2014年の画像と比べるとてっぺんの笹の葉も少なめだな。
いちどこちらの点火にも立ち会ってみたいんだが。
2014年に見かけた宇都野橋脇のグラウンドにはトリノスがなかった。燃やした跡もなかったのでこれから準備なのか。
どんど焼きといえば小正月の民俗行事であるが、神社でも1月14日に年中行事としてどんど焼きを行っているところが多い。子供達が入って遊ぶトリノスは作らず、正月飾りや破魔矢、熊手などの飾りものなどをお焚きあげする行事である。
矢板市の有名な2つの神社、上町の塩竃神社と木幡の木幡神社では どんど焼きを1月14日に行っており、無病息災を祈願するお焚きあげの煙を浴びに多くの人々が集まってくる。
製塩に関係した社で、もともと幸岡原の須釜地区にあった寺院が天正8年に現在地に遷宮されたという。この付近には塩田、玉塩(玉田)、高塩など「塩」のつく地名が多く、塩分を含んだ湧水から製塩を行っていたとされる。矢板村の鎮守でもあった。
到着してみるとすでに火入れされていた。今回は10時には祝詞をあげ お焚き上げを開始したそうだ。
火の粉による飛び火を防ぐため四方に網がかけられている。
正月のしめ縄飾りや門松、昨年の破魔矢、だるまなどがうず高く積まれていた。その間もお焚き上げをしてもらおうと正月飾りを置いていく人たちが後を絶たない。笹葉は火の勢いを絶やさないために時折くべていた。
うず高く積んだ飾り物を一気に燃やすのかと思ったがこちらではそうではなかった。やはりどんど焼きの炎は夕闇に包まれてからでないと雰囲気が出ないな。
塩竃神社のどんど祭りを見てから、木幡神社のどんど焼き準備の様子を見に来た。
木幡神社は坂上田村麻呂が戦勝祈願して蝦夷討伐に向かい、帰路に許波多(こばた=木幡)神社を勧請したという伝説のある神社。本殿と楼門は室町中期のもので国の重文となっている。
そんな木幡神社のどんど焼きは、鳥居の前の小さなスペースでのお焚き上げ。
まあちょびちょび燃やすんだろうけど、風吹いて火の粉舞ったらこわいなあ。周りには屋台が出てる。
正月飾り以外の物もちらほら。
楼門をくぐるとそこには茅の輪が。夏越しの大祓行事の印象が強いけど、どんど焼きのお焚き上げの煙プラス茅の輪で無病息災間違いない。
書初めの展示もイイ感じの新春感。
田村麻呂オンザヒル、といえばここ木幡神社と将軍塚。箒川を越えればそこは蝦夷の斥候が姿をあらわす那須野ヶ原。フロントラインはすぐそこ。
祝詞と点火は14時からと言っていた。いつか夕暮れ時に訪れたいな。