がりつうしん

那須野ヶ原を中心とした話題と与太話、ほぼ余談。

白湯山・高湯山信仰

日本九峰修行日記 金田村滞在のこと その1

garitune.hatenablog.jp 積雪のため那須明神の奥の院(高湯山)登拝を断念した野田泉光院。 湯本から黒羽城下方面に向かう。那珂川を渡渉、黒磯本郷町の茶屋に宿泊し翌朝出発する。 黒磯本郷町の白湯山供養塔 右 奥州海道 左 表口三斗小屋道黒磯本郷町から市…

那須嶽開山祭2018

5月8日は那須嶽山頂に鎮座する那須嶽神社の開山祭。今年もなんとか予定があって参加することが出来た。お山は多少雲が出ているものの風も弱く快適な天候。午前8時40分山頂駅で記念品の金剛杖を配布後、登山開始。 山頂にて山の安全と五穀豊穣、商売繁盛の祈…

那須嶽開山祭2017

去年は5/8休めなくて、だけど天候が不順で山麓駅ロビー開催だったんじゃなかったか。とにかく去年は仕事で行けなかった。今年は早めに出発して行きがけに地元登山部の高校生ら8人が亡くなった雪崩事故の追悼にファミリースキー場の献花台へ寄った。 スキー場…

関谷山下の白湯山碑

garitune.hatenablog.jp 関谷の大田原道(関谷道)を関谷小学校の脇から県道30号に出てくると、関谷上町交差点のT字路と多少のクランクになっている。関谷上町交差点から愛宕山のつづら折に向かう旧道は1884年(M17)三島通庸が拓いた塩原新道。それ以前…

田島静川の白湯山湯殿山飯豊山碑

「会津田島の野仏」収録の田島静川の白湯山碑を観に行った。今回はじめて田島図書館に伺った。なんてモダンな建物!役場と保健センターと図書館が入ってるようだ。「田島組栗生沢村西軍敗残兵始末」をコピったついでに旧田島町静川地区の場所を聞く。静川地…

下野街道大内宿の白湯山碑

天空の古道トレッキングの翌朝に大内宿に寄る。宿の端の塔碑群の白湯山碑を撮影に来た。あいにくの小雨模様。下野街道大内宿の白湯山碑天保15年(1844) 81×54×32㎝ 37.335095, 139.862285[表面]白湯山[裏面] 清左エ門 喜左エ門 槽治良 村中天保十五甲辰年 …

那須嶽開山祭2015の2

那須嶽開山祭、頂上での式典のあと、那須修験道昇龍講の皆さんについて那須岳の拝所を巡る。「ノゾキ」の岩塊から東へ120mほど行ったところに、亀裂が入りトンネルになっている大きな岩塊がある。「胎内くぐり」だ。 ザックを下ろして岩塊の下側に降りる。 …

那須嶽開山祭2015

今年も性懲りもなく上がってきた。けして俺は「趣味は山登り」などとほざける輩ではない。去年も茶臼岳は片手も来ていない。ただ単に那須岳が好き、那須岳の頂上に那須岳好きの仲間が集うこの日、開山祭が好きなだけなんだ。 那須岳はかつて山岳信仰の山で、…

茶臼岳の拝所

前にも何度か載せたが、黒羽藩の「創垂可継」より那須高湯山大権現の拝所についての記述。 拝処 弥陀ヶ原 ○月山八竜 ○薬師岳 ○月山ないき 天狗岩屋 ○男釜 ○女釜 ○五智如来 毘沙門ヶ岳 如来岳 ○胎内くぐり ○役行者 ○毘沙門 三面大黒 ○朝日岳 ○姥月光 ○梵天谷 …

鹿の湯@那須湯本

下郷の佐藤先生達と御宝前に行く予定だったが、天候が思わしくなく断念、高湯山信仰の史跡と会津中街道の史跡を案内して、シメは湯本の鹿の湯へ。 殺生石脇にある明治38年頃の那須湯本の様子が描かれた絵に鹿の湯とともに行人の湯があることを説明。高湯山別…

弥陀ヶ原@茶臼岳

なんやかんやで辿り着けなかった茶臼岳南斜面の弥陀ヶ原を観て来た。 弥陀ヶ原は、那須岳周辺を霊場とする高湯山信仰の拝所のひとつ。那須湯本温泉神社を入口とする高湯山側の拝所で、ヨシヤジから一の城戸の不動岩を経て、茶臼岳南東側の尾根上の平地、弥陀…

那須嶽開山祭2013

朝起きて、かーちゃんに「今日の開山祭、行くの?」と言われて、やっと今日なんで休み入れてたか思い出した。朝4時までビデオ消化してたよ。昼までに起きれたら自転車積んで嶽山参道かななんて感じで。7時半に出て那須ロープウェイに向かう。山がスッキリし…

高湯山行人道 飯盛温泉跡から牛ヶ首

飯盛温泉を過ぎるとあとはひたすらにまっすぐ斜面を上がっていく。 10:53 1569m 明治42年測図 5万分1地形図「那須嶽」(初刷)よりこの古地図に載っている登山道と、現在の高雄口登山道の位置関係を把握するために、検証を行う。この頃は不動岩、弥陀ヶ原…

高湯山行人道 ヨシヤジから膳棚

ネビルさんから弥陀ヶ原の場所の情報を頂いた。紅葉の混雑前に行くつもりが、大混雑の真っ只中に来ることになろうとは。今日は強風でロープウェイは運休しているはずなので、ヨシヤジから高湯山行人道の続きを歩いてみる。 ボルケーノウェイの休暇村那須脇の…

松野城間の白湯山碑

デミオさんご指摘の武茂村(馬頭)松野城間の白湯山碑を探しに行く。今日はいい日なのか、神社や地蔵のお祭りを道すがら何件かみかけた。松野城間は那珂川左岸の県道27号線沿い旧武茂小学校手前の場所。R294沿いだと大桶の対岸あたり。戦国時代に松野城とい…

やな遊びと馬頭院

子供の勉強時間が終わるのを待って天神河原の高瀬観光やなに水遊びに行く。通り沿いに新しい看板が出来ていた。 午後から曇り気味のイマイチな天気。それでも豪快な水しぶきにおおはしゃぎ。ズボンの替えは持ってきた? お店でしばし休憩。みそおでんと鮎の…

晩秋の旧三斗小屋宿

ハクセキさんと晩秋の旧三斗小屋宿に行く。宿跡に着くまでは風が強く、枯葉の吹きだまりが出来ていた。寒い寒いよ会津の風は、野際峠を越すからに、馬追い唄が口に出る。最近降雪があったようで、地面には白いものが。 旧三斗小屋宿からの雪化粧した茶臼岳。…

三斗小屋温泉 大黒屋本館

会津中街道交流会の第2回シンポジウムで三斗小屋温泉に宿泊した。中学生の野外学習以来、30年ぶりの訪問だ。 三斗小屋温泉は、康治元年(1142)、奥州信夫郡信夫村の生島某という人物の夢枕に「大黒天」が立ち、そのお告げにより発見したという。長らく黒羽…

姥ヶ平と両部の滝の紅葉

会津中街道交流会の第2回シンポジウムで御宝前の湯と両部の滝を再訪。まずは姥ヶ平に寄ることに。 三連休で天気は一番良かったのでは? 昼近かったのだが、ものすごい人だった。 ひようたん池への木道の取り替え工事に入っていた。工事と言えば、沼ッ原へ向…

高湯山行人道 湯本温泉神社からヨシヤジまで

湯本温泉神社の本殿脇の参詣路入口から高雄温泉、平石、ヨシヤジ(与五右衛門)までを辿ってみる。 境内にある見立神社の前に明治20年の高湯山神社の灯籠と、那須嶽神社の石碑が並んでいる。なぜここに高湯山信仰の石碑があるかというと、この右手が高湯山の参…

出羽土産

何でもかんでもだだ茶豆入れりゃいいってもんじゃねえだろ、だだ茶豆クッキーて。不評であらかた自分で食べました。それはそうと、湯殿山のスーベニールのマストといえばこれ。 こーゆーお札には大麻(おおぬさ)って書いてあるじゃない普通。玉串って榊に紙…

出羽三山総奥宮 湯殿山

湯殿山リーフレットより 山形県鶴岡市の湯殿山に行ってきた。R121から湯殿山有料道路で仙人沢まで上がる。有料道路を縫うように旧六十里越街道が通っている。出羽三山は三つの独立した山ではなく、出羽丘陵の南端の月山(1980m)を主峰として、その尾根沿い…

シズノ平@三斗小屋

夏の三斗小屋宿跡。灯籠が見えないほどに雑草が茂ってきた。 この石組み、水場だったんだ。ゴミを燃やす炉かなにかと。よく見ると止水栓が隣にあった。 白湯山大鳥居への通路もこんな感じ。今回は苦土川を渡り、崖を上り下りするので、林道ゲートからスパイ…

山開きに三斗小屋宿跡へ

茶臼岳を下りたあと、震災から塔碑の被害がずっと気になっていた三斗小屋宿跡に行ってみた。那須嶽山開きのこの日こそ、三斗小屋口白湯山を訪れるべきだろう。茶臼岳を降りると風が強くて(風速18m、もう少しでロープウェイが止まるところだった)小雨まで…

白湯山/高湯山信仰 御宝前@那須

姥ヶ平を過ぎ登山道から逸れ、涸沢を辿って御宝前、両部の滝に向かう。「御宝前」は茶臼岳西側の山中にある温泉の湧出地だ。明治になり神仏分離以降は、三斗小屋表口白湯山側ではこの御宝前が「白湯山神社」とされたようだ。湯本口高湯山側では茶臼岳(月山…

高湯山御宝前への道

那須岳はかつて山岳信仰の山で、茶臼岳南西部の山中に湧出する温泉「御宝前(ごほうぜん)の湯」をご神体とする数箇所の拝所を備えた霊場があり、湯本口側は高湯山、三斗小屋口側は白湯山と呼ばれていた。同じ霊場に二つの名称があった実際の理由はわからな…

両部の滝@那須

沼ッ原から給湯管保守道(湯道)を通って両部の滝へ。 メンバーはQ造さん、Yosiさん、ハクセキさんと俺。 下草刈りをしたばかりのようで、とても快適。時折り現われる給湯管が御宝前の方向を指し示している。以前、沼ッ原から会津中街道跡である自然道を辿り…

二本杉@黒田原本町

りんどうライン下川公民館前の十字路に下川の石仏群がある。平成10年の那須水害による余笹川の氾濫で、流失してしまったものもあると聞く。その中に天保14年の下川の高湯山碑がある。余笹川左岸の丘にあったものだという。 下川の高湯山碑 天保十四年癸卯年…

白湯山信仰のお札

黒磯郷土館の所蔵品の、白湯山信仰のお札。お札というより、掛け軸的なものか。板室の温泉神社にかけられていたものだそうだ。 月 山白湯山大権現 朝 日 嶽 と那須嶽の三山を掲げ、その下には 一念成就之風 拂五逆十悪之雲 心海圓満之水 濯惑疫煩栖之垢真 如…

三斗小屋宿の金灯籠

井口慶乗院の 「菊家紋入供養塔」の記事が上がったところで、やはりこの話題を振らないわけにはいかないだろう。三斗小屋宿の金灯籠のことだ。遅沢村百人講中により白湯山へ献納されたこの金灯籠の笠には、十六菊紋が入っているのだ。 上の地図のように、井…